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万事屋の金さんの事件簿

オンラインゲームトリックスターの日記を主に書いています。

 

もう一つのトリックスター(小説)36 

亜金は、大きく息を吸い込むと剣に魔力を込める。
そしてプレゲトンを炎に当てる。
すると炎は、プレゲトンに吸い込まれるように消えていく。


「亜金……」


プレゲトンが、小さな声で呟く。


「どうしたの?」

「この炎、まずい……」

「不味い?
 そんな我がまま言わないで食べてよ。
 プレゲトンが、吸収するって言ったんじゃん」

「そっちの“不味い”じゃない。
 この炎ヤバいぞ」

「ヤバい?」


亜金は、首を傾げる。


「ああ!
 勘が悪い奴だな……
 この炎、魔力ではない人工的な何かが込められている。
 しかも、普通の水では消えない炎だ……」

「そうなの?」

「ああ。
 とっても臭い……」


プレゲトンが、ため息を着く。


「吸収できそう?」

「ああ……
 なんとか……」


プレゲトンは、苦しそうに言った。


「無理そうならやめとこうよ」

「大丈夫だ。
 私は、どんな炎も消化する。
 亜金は、気合を入れて私に魔力を送ってくれ」

「……うん」


亜金は、弱々しく頷くとプレゲトンに魔力を送った。


「私は、何をしたらいい?」


玉藻が、プレゲトンに尋ねる。


「玉藻は、逃げ遅れている人がいたら助けてやってくれ」

「わかった」


玉藻は、頷くとその場を離れ付近の捜索を始めた。


「亜金は、優しいな……」


亜金と2人きりになったプレゲトンは、小さな声で言った。


「え?」

「だが、それは命取りになることもあるからな……
 気を付けろ」

「……うん」


亜金は、泣きそうな声で頷いた。
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もう一つのトリックスター(小説)35 

「それに今、フィサフィーさんから連絡が来たわ。
 全員ベルゼブブ城に集合だって……」


いずみが、そう言うとうみは、ため息を着く。


「仕方ありませんわね……
 亜金!貴方との勝負は、お預けですの!」


うみは、そう言って携帯移動機をポケットから取り出す。
そして、姿を消す。
いずみも、亜金の方を見たあと姿を消した。


「亜金……
 お前、強いんだな」


玉藻が、驚いた顔で亜金の方を見る。


「強くなんかないよ。
 俺は、戦いは苦手なんだ。
 それより、玉藻、怪我していない?」

「私は、大丈夫だ」


玉藻は、そう言って笑う。


「そっか。
 なら、よかった……」


プレゲトンは、ゆっくりと人の姿へと姿を変える。


「……亜金、10点。
 不合格だ」


プレゲトンは、そう言って亜金の腰をつつく。


「え?」

「お前が、しっかりと戦っていれば、いずみもうみも倒せたはずだ。
 どうして、殺さなかった?」


プレゲトンは、冷たい目で亜金を睨む。


「殺すとか俺には無理だよ。
 前にも言ったように、俺は誰かを殺す人間になるくらいなら、誰かに殺される人間になる方がましだ」

「いずみは、ベルゼブブの部隊でも強い部類にはいる。
 あんなチャンス二度とないぞ?」

「そんなこと言われても……
 俺に人殺しなんて無理だよ」

「青いな」

「青いさ」


プレゲトンは、亜金を睨む。


「まぁ、今回は何とかなったからよいではないか……」


玉藻が、プレゲトンをなだめる。


「“今回”はな
 次、戦うときは、いずみもうみも、倒せないと思うぞ?」

「その時は、その時だよ」

「もういい……
 お前の甘さは、十分わかった。
 その甘さ、私が徹底して叩き直してやろう」


玉藻は、そう言うと亜金の手を引っ張る。


「何?」

「その前に、消火活動だ。
 私を使い炎を吸収しろ。
 そしたら、この程度の炎、消せるだろう」


プレゲトンは、そう言うともう一度、剣の姿になった。

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もう一つのトリックスター(小説)34 

うみは、大鎌を落として膝をつく。


「ダークエレメントって、毎回ダメージが返って来るんじゃないのですの……」


うみが、小さく呟く。


「毎回来るよ。
 第2激目は、すぐ来るよ」


亜金が、そう言うとうみの体に斬撃が襲う。
うみは、思わず悲鳴をあげる。
そして、3激目、4激目と続いた。


「何をしたのですの?」


うみが、震えながら亜金に尋ねる。


「時間差攻撃だよ。
 俺の得意魔法なんだ」


亜金は、そう言うとしゃがみうみと目線を合わせる。


「降参するのなら、もうダメージを与えないよ」

「好きにしてかまわないですわよ」


うみが、よろめきながらブラウスのボタンを外す。


「何の真似?」

「男は、みんなこういうのが好きなんでしょ?
 犯したければ犯せばいい。
 殺したければ殺せばいい。
 貴方の好きにすればいいですわ」


うみは、そう言うとブラウスを脱ぎ捨てる。


「そ、そんなことしないよ!」


亜金は、慌てふためきながらプレゲトンから手を放す。
するとうみは、一瞬で亜金の背後に周り大鎌の刃を当てる。


「男って単純ですわね」


亜金は、固まる。


「うみ。
 もう、その辺でいいわ」


いずみが、亜金に向けられている大鎌に手を当てる。


「お姉さま?
 無事でしたの?」

「その子の時間魔法で、少し動きを止められていただけよ。
 怪我なんてしてない」

「そうですか。
 よかったですの。
 では、この人は、一瞬で楽にしてあげましょう」


うみが、そう言うといずみは首を横に振り否定した。


「ダメよ」

「どうしてですの?」

「私が動けないとき、殺そうと思えば殺せたはず。
 なのに、この子はそれをしなかった。
 つまりこの子には借りがあるの。
 だから、今は殺さない」


いずみが、そう言うとうみが、大鎌を解除した。


「わかりましたですの……」


うみの表情には少し悔しさが残っていた。

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もう一つのトリックスター(小説)33 

「なんだろう……
 この暖かい感触……」


亜金は、小さく呟く。
そして、体が熱くなるのを感じた。


「それが、私の炎の力だ。
 私は、プレゲトン、地獄の炎の河だ!
 そして、もう一つの力が、闇だ……
 私の闇と、炎の力……
 亜金、お前が使いこなすのだ!」


プレゲトンが、亜金にささやく。
亜金は、静かにうみを見る。
亜金の目も炎のように赤くなる。


「なんの技を使ったかは知りませんが、私には効きませんことよ!」


うみは、大鎌を亜金に向かって振りかざす。
亜金は、それをプレゲトンで防ぐ。


「亜金!君は、まだ攻撃をしようとしないのか!」


玉藻が、亜金に怒鳴る。


「攻撃したよ……」


亜金が、小さく呟く。
するとうみの服の袖が少し破れる。


「攻撃?
 この程度が……?」


うみが、笑う。
そして、何度も何度も亜金に大鎌をぶつける。
亜金は、その度にプレゲトンで防ぐ。
その度に、うみの服が破れていく……
うみは、その亜金の行為に激怒する。


「貴方!私の服を破いて戦意を喪失させる気なのですの?」


亜金は、何も答えない。


「そうは、いきませんことよ!」


うみは、そう言って服を召喚し一瞬で装備した。


「私たちだって、マイショップを利用することはできるのですことよ?」

「そう……」


亜金は、興味なさげに呟く。
そして、ため息をした。


「なんですの?」

「君、あんまり動かない方がいいよ」


亜金が、そう言うとうみは、笑う。
そして、大鎌を大きく振り上げる。
それを亜金に振りかざすが、亜金はそれもプレゲトンで受け止める。


「貴方の戦い方……イライラしますの!」


うみが、亜金を睨む。


「もう終わりかな……」

「何がですの?」

「俺は、さっきからダークエレメントを自分にかけていたんだ」

「ダークエレメント?」

「ダメージを反射させる魔法だよ」


亜金が、そう言ってプレゲトンを地面に突き刺した。
うみの体に今までの蓄積されたダメージが、浴びせられる。

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もう一つのトリックスター(小説32 

少女は、じっと亜金の方を睨む。
そして、亜金に向かい突進する。
亜金は、大鎌の“握り”の部分を掴む。
亜金は、白銀や父親に何度言われても攻撃の技を覚えようとしなかった。
それ故に、一撃必殺の技は、持っていない。
だが、生き残る術は、ほぼ完璧にマスターしている。
護衛術。
それが、亜金の一番得意とする術だ。


「君は、誰?」


亜金は、静かに女の子に尋ねる。


「私は、光狩 うみ!
 そこで倒れているお姉さまの妹ですわ!」


うみは、そう言うと亜金のお腹を蹴り大鎌から手を放す。
そして、再び別の大鎌を召喚し、亜金に振り下ろす。
亜金は、すぐにうみのもう一つの大鎌を放すとプレゲトンで大鎌の刃を受け止める。
しかし、うみの力の方が強く、亜金の体が飛ばされる。


「亜金!」


玉藻が、亜金に近づく。


「大丈夫だよ。
 玉藻……」


亜金は、受け身を取りダメージを最小限に防いだ。


「こんなヤツに、お姉さまは、負けたの?
 信じられない……」


うみが、小さく呟く。
そして、大鎌の風圧を何度も亜金と玉藻に浴びせる。
亜金は、プレゲトンで、うみの風圧を受け止め、玉藻はその攻撃を器用に避けた。


「亜金!
 攻撃を受け止めるだけでは、アイツを倒せないぞ!」


プレゲトンが、亜金に怒鳴る。


「わかってる。
 でも、俺は、出来るだけ戦いを避けたい」


亜金が、小さくぼやく。


「殺されるぞ?」


プレゲトンが、そう言うと亜金は、「うん」と頷く。


「亜金、何でもいいから攻撃技を使え!
 攻撃魔法でもいい!」


プレゲトンが、そう言う。
しかし、亜金は攻撃をためらっている。
と言うのも亜金は、攻撃魔法、攻撃技と言うモノは、ほとんど拒否して受けてこなかった。


「俺、今、この子に与えれる技は持ってないんだ」

「そうか……そうだったな。
 古市殿もそんなことをぼやいていた。
 ならいい!
 私の技を……私の魔法を使え!」


プレゲトンは、そう言って亜金に魔力を送った。
亜金の中にプレゲトンが覚えている技と、魔法が送り込まれていく……

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